握力は球速の変化に関与するのか?
こんにちは。萩台です。
先日、投球数が増えるとボールリリースの際の体幹が傾くことをを山下舜平大投手を例に解説しましたが、本日は投球数と握力との関係についてです。先日の記事が気になる方はそちらもご覧ください。
・投球数が増えると起こる身体的特徴
本日は、2003年の古い論文ですが、投球数増加と握力との関係についての研究をみていきます。
握力が球速の変化に関与するのかみています。
二瓶らは、
対象:大学野球部8名に
プロトコールとして
1イニング15球計9セットの投球(1球あたり20秒、各セット6分間休息)
を実施し、
測定項目として
1球速、2握力(各イニング間)、3背筋力、4肘関節・膝関節伸展屈曲力
の測定を行いました。
結果から
球速が低下すると、握力も低下するように推移。
投球数増加とともに球速が落ちることは、多くの投手が経験することと思いますが、その要因のひとつとして投球前の握力からの変化率は着目しても良さそうです。
日頃の投球練習では、投球前後で握力の測定をしてその変化率をデータ管理しておくと良いのではないでしょうか。ただ、試合では握力測定後の筋疲労はすぐに抜けないので控えた方が良いです。
加えて、興味深いことに、この握力低下は投球側だけでなく、グラブ側の握力も低下していました。
握力は全身の筋力を反映すると言われているので、グラブ側の測定も試合中の疲労度を示す参考になるのではないでしょうか?
- まとめ
- ・投球数増加で起こる球速低下は、握力低下も伴う可能性が高い。
- ・日頃の投球練習前後で握力を測定し、どのような変化率を把握することが重要
- ・もちろん各関節の筋力、フォームの安定性も重要
<参考文献>
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I7383743
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