ピッチング

投手の筋厚と球速の関係について

投手の筋厚と球速の関係について

こんにちは。萩台です。

今日の記事では、ピッチャーにおける筋厚と球速との関連を見た研究を報告します。

紹介する研究では、大学野球投手の筋厚を投球側・非投球側それぞれを超音波で計測し、球速との相関を見ています。ピッチャーはどこが太い方がいいのか?そんな視点で見てもらえると良いのではないかと思います。

結論から言うと、
球速と関連する筋肉は、投球側・グローブ側ともに前腕と側腹部でした。

詳細についてみていきます。

左右の非対称性についてです。
結果から、
投球側では前腕部,肩甲下部,胸部で有意に高い値を示し、
非投球側が前腹部,側腹部,大腿前部で有意に高い値を示していました。

やはり、投球側の上肢はボールリリースの際に手からボールに力を伝えるためには肩周辺から前腕の筋力が必要といったところでしょうか?

非投球側の腹部や大腿前部の筋厚が有意なのは、並進運動によって加速した身体をステップした下肢で受け止めるための筋力そのものなのではないかと思います。ここで、大殿筋などの殿部を評価していないことは残念でした。

次に筋厚と球速との関係です。
結果では、
・投球側の前腕・側腹部
・非投球側の前腕部・内腹斜筋
においてスピードとの有意な正の相関がありました。

ステップ下肢で並進運動からリリースにかけてハムストリングスで膝を伸展して行くのが理想であることを考えると大腿後面の筋厚と球速との関連が見られないのは意外な結果でした。

ただ、結果から体幹、特に腹斜筋と球速の関連があることは、野球は回旋のスポーツなので、そこをいかに鍛えて前腕・手からボールに力に伝えていくが球速をあげる重要なファクターになりうると思います。

<参考文献>
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspfsm/61/2/61_2_227/_article/-char/ja/

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