ピッチング

やり投げ動作を調べてみて、ピッチングにどういかせるのか自分なりに考えてみた。

やり投げ動作について

こんばんは。萩台です。

前回の記事で、遠投について調べてみました。
遠投は、初速度の水平成分が重要で、できるだけ投射角を低くすることが重要でした。

初速度を速くするためにどのようなトレーニングが必要か考えた時に思いついたのが、山本由伸投手の『やり投げ』トレーニングでした。

まずは以下の動画を見てみてください。
55秒くらいから勢いつけて投げています。


どこに着目したら良いのでしょうか。
またこの練習の意図はどこにあるのでしょうか。

正確なことはわかりませんが、
やり投げ動作の論文を読む中で
ピッチングに活かせる部分がある
と感じたので、書いてみようと思います。

今回の研究は
成人やり投げ選手49名の投てきを分析した研究になります。
やり投げには、投球と違い助走のフェイズがあります。
この助走でついた勢いをいかに
ヤリを飛ばす勢いに変換できるかが重要のようです。

測定項目はいろいろありますが
投てき距離は初速度と相関し、
角度依存的なものではないようです。
つまり、いかに速くヤリを投げられるか?
そこに集約することが求められます。

結果から初速度が速い選手は
リリース時の重心の減速が弱く、
またリリース時の体幹前屈角度と
その角速度が大きい結果となっていました。

また、
初速度の速い選手のリリースにかけて
やりに与える力の立ち上がりが速いこと、
フットコンタクトから
リリースまでの膝伸展角度が大きい
などの特徴がありました。

投球動作と照らし合わせると、
完全に一致するものではないとは思いますが、
・並進運動の速さをいかに速くできるか
・リリース時に膝伸展方向に入れることで
 体幹前傾方向にいかに入れていくか
・ボールリリースで入れる力をいかに速く伝えられるか
このあたりになってくるかと思います。

やり投げの初速度をあげる要素は
結局のところ、ピッチングで球速をあげる要素と
オーバーラップする部分が多いと感じます。

初速度が速い選手ほど
リリースで肘屈曲位だったことからも
ピッチングのエネルギーフローをうまく
上げていく練習としてやり投げは
有効なのかと思いました。

機会があれば、練習方法として
取り上げてみたいと思います。

<参考文献>
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjbse/7/2/7_2003_006/_article/-char/ja

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